株式会社 サンワ興建

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『建物の劣化の原因』。

2018.09.02

何だか家の話をするのは久しぶりのような、

はい、本来は真面目な家づくり関連のブログです。

今日は、建物の劣化の原因についてです。

お客様からも、質問がありましたのでお答えします。

 

田舎では、切実な空き家問題があります。

事実、今でも建物は存在するものの、

跡取り(住む人)がいなくなったために、

現在、残念ながらも空き家となっている、

人が住んでいない状態の建物のことです。

 

空き家がなぜ、特に老朽化が進むのか!?

これには、様々な要因が関係してくるのですが、

まずは、空気の流れの喪失が挙げられます。

通常、人が住んでいればですね、

生活するだけで、窓や玄関を開けたり、

換気扇を回したりで、空気が動きます。

この空気の動きで、湿気なども排出されるのです。

人が住んでいなければ、生活での湿気は起こりませんが、

建物自体が発する湿気を排出することができなくなる、

これがカビの原因となったり、腐食の原因となります。

だからこそ、たまにお身内や親戚の方が、

管理という名目で空き家の窓を開けたりする、

はい、そういうことです。

 

それから、生活していなければ、

空気も動かない、水も動かないわけで、

特に水まわり関係はですね、

使ってナンボの部材もあります。

ゴムパッキンなんてのは、乾燥が劣化を早める、

使っていないのにではなく、

使っていないからということもあるのです。

 

それから、ホコリやゴミなどですね。

生活していなければ、ホコリは出ないでしょ!?

いえ、そんなことはないのです。

その仕組みは、よく私もわかりませんけれど、

これには、外的生物が関係していると言われます。

人も住んでいない、カーテンも閉めている、

そういう家は、日光による紫外線殺菌効果もなく、

先ほどのカビや微生物、ネズミその他害虫にとっては、

まさに天国のような環境となるのです。

誰も住んでいないので、襲われる心配もない、

雨風から守られて、安心して生きていける、

特に空き家に対する反応はですね、

ネズミその他害虫のセンサーは凄まじいと言われます。

空き家は特に、狙われるのです。

これはもはや、本能なんでしょうね。

こうして、ホコリやゴミがたまり、

それが原因で朽ちていくこともあるのです。

 

「カビていく→腐食→さらに害虫の住処→劣化」

空き家の劣化の原因は、主にこの流れです。

 

では、新築の場合はどうなのか?

24時間換気がついている建物であれば、

多少の空気の流れはありますが、

それでも、この換気量というのは、

あくまでも、シックハウス系対策の、

最低の空気循環排出量だと思ってください。

強制換気が回っているからと言って、

その換気量が十分かと言えば、そうでもない、

それ以外は、はい、空き家と一緒です。

新しいからといって、劣化しないのか、

それは、至ってNOと思った方が良い、

そういうことです。

 

よく、シャツの黄色染みなんてのがあります。

着ていなかったがために、黄ばんだ、

あれと考え方は一緒のような感じ、

着ていれば、洗うので汚れない痛まない、

着なければ、洗わないので汚れそして痛む、

家に関しても、同じ。

無菌住宅ってのは、まずありえませんから。

家の耐久性は、住まい手の生活、

これも影響しているんですね。

家主を失った空き家は、痛むのが早い、

参考になれば、幸いです。

 

 

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