ズバリ、何ちょらと何ちょらは新しい方がいいなんて、
いやいや、何ちょらと何ちょらは古いほうがいいなんて、
じゃあ一体どっちなのなんてこと、世の中にはよくあることです。
今日はちょっと家に関する話題を少々。
家というのは、建てた時が100パーセントだとすると、
徐々に劣化や痛みが始まります。
定期的なメンテナンスや維持管理が必要なのは、そのためです。
ただ、建てた時よりも、時間の経過とともに、
さらに深まっていくものもある。
塗装関係や無垢系なんてのは、まさにその類です。
これを一般的には、「味が出る」と呼びます。
ワインでもそう。
ゆっくりと時間をかけて、徐々に深まっていく味わい。
肉でもそう。
じっくりと熟成され、旨みが凝縮されること。
ここで、勘違いしてほしくないのは、
「味が出る」ことと、「劣化・ダメージ」の違いです。
古ければいいってもんじゃない、それも家なのです。
特に木材関係は、難しい。
時間が生み出す風合いは、間違いなく美しいですが、
一歩間違えると、腐ります。
ギリギリの攻防とでも言いましょうか。
時間と労力、手間とお金がかかるのが、
味わいであり、だから粋なのです。
好きでなければできない。
これぞ最高の贅沢であり、醍醐味ですね。
本物は美しい。
私は、そう思う。