父を追い出し、実権を握った娘、
何だか歴史の話のようですが、
大塚家具のお家分裂騒動の続きです。
ここに来て、娘率いる大塚家具の業績不振、
これがもう待ったなしの状況とかで、
他社による資本経営支援なしではもたない、
こんなニュースが流れました。
従来の父親の経営方針を良しとせず、
今の時代には、そぐわないとして、
新たなスタイルへと舵を切った、大塚家具。
社長交代までの対立がもたらしたマイナスのイメージ、
そしてこれまでの、高級路線から低価格路線への転換、
その他いろいろ、変えた部分はあるのでしょうが、
ニューオープンの時には、マスコミもこぞって報道、
しかし実態は、結果は、消費者は大きく離れていった。
総業地も、ひっそりと閉店に追い込まれたあたりから、
もう限界であったのかもしれません。
追い出されたカタチになった父親は、
父親を信じた社員と共に、別会社を設け、
これまでの大塚家具を継承しているわけですが、
先日のインタビューがまた、悲しかったですね。
正直どこの家族にも、対立や喧嘩、
分かり合えない瞬間というのは、ある。
啖呵を切った娘が、今さらどの面下げて…、
そういう見方もあるのでしょうが、
そしてまた、父親にだって考えはあるわけで、
裏切ったのは娘、でも娘は娘、
「どうして相談してくれなかったのか」、
互いのちっぽけなプライドのせいで、
もう後戻りできないどころか、
大切なモノを失ってしまう、
そうなってからでは、遅い。
大塚家具のお家騒動の行く末は、
昭和から平成、そして平成が終わろうとしている中、
多くの日本人が失ってしまった、美しい美学、
いや美学というか、大切な何か、
何だか、人ごとには思えないのですが。
娘の失敗を、娘自らが認め、
そして、父親が手を差し伸べるのか、
ドラマのような話であることは、間違いない。
しかし、大塚家具の苦悩には、
ニトリやイケヤ、無印などのファスト系の台頭と、
また、それを良しとする世論の形成、
これもまた、原因と言われています。
私は、家具は一生モノという考え方であり、
大塚家具は、好きです。
東京にいた頃も、その雰囲気を感じに、
何度も行った記憶があります。
さあどうなる、大塚家具。